リゾート気分と共にジビエが楽しめる店 イタリアンレストラン カーロ・エ・カーラ
支配人=日本が誇るイタリアンシェフ!? 海辺のホテルで出会ったジビエとは

和歌浦湾に面したリゾートアイランド「和歌山マリーナシティ」。テーマパークや鮮魚市場、釣り堀、天然温泉など、さまざまな遊び場に隣接して建つ「和歌山マリーナシティホテル」は、なんとシェフが支配人を務めるという珍しいスタイルのリゾートホテルです。
前身のホテル時代から1階のレストランで腕を振るうのは総料理長兼支配人の齊藤実シェフ。本場イタリアのミシュラン三ツ星リストランテで腕を磨き、現在は一般社団法人日本イタリア料理協会の副会長も務めるなど、日本を代表するイタリアンシェフの1人です。

そんな齊藤シェフが毎冬繰り出すジビエ料理が「イノシシのラグーソースのタリアテッレ」。海に近いこともあり、お客様のニーズに合わせてメニューには魚介類が多いものの、齊藤シェフにとってジビエ料理は得意なレパートリーの1つ。枝肉の解体もするというから、その言葉が伊達でないことがわかります。
通常は牛か合挽き肉で作ることの多いラグーソースは、日本で多いトマトソースベースではなく、本場流の赤ワインがたっぷり入ったソース。旨味が凝縮された深みあるソースが幅広のタリアテッレに絡まり、しっかりとした肉感を味わうことができます。

「今のジビエは処理がしっかりされて、以前のような個体差はなくなりました。日本では敬遠されがちな本来のジビエらしさが薄まって、その分食べやすくおいしい肉になっています。
中でもわかやまジビエは格付けもしっかりされて、料理人としても使いやすいですね」と齊藤シェフ。ワインが好きなことから、ジビエに代表されるしっかりとした味わいの肉と赤ワインの相性には太鼓判を押しています。「処理がしっかりされているので、黙って出されたらイノシシとわからないのではないでしょうか。豚よりも旨味が強いので、しっかりめの赤ワインに合わせると最高」と教えてくれました。

中2で母親を亡くした後、自分の食事を作るために始めた料理。当初は炒め物など簡単な調理ながら、これが「料理は楽しい!」の原体験。この時の感覚が今の齊藤シェフにも息づいています。
その後、専門学校で調理を学んだ後、フレンチからスタート。しかし「毎日食べられる料理がいい」と思い始め、イタリアンに転向しました。今は「(料理を)一生の仕事に選んで良かった。自分だけが楽しいだけでなく、食べた人にも楽しんでもらえる。そうすると自分も嬉しくなりますよね」と料理への想いを話します。

店内はオープンキッチンスタイルで開放感たっぷり。ガラス張りの窓の向こうには緑のガーデンとヨットハーバーの美しい景色が広がり、夏場は真正面に落ちる夕陽やポルトヨーロッパの花火も眺められます。
このロケーションに惚れ込んだ齊藤シェフが着任したのは9年前。「オファーがあった時、最初は受けるつもりではなかったんですが、来てみると昔働いたイタリアの海辺のレストランに似ていたことから、気づいたら承諾していました(笑)」と驚きの着任裏話も。

「イノシシのラグーソースのタリアテッレ」は単品で税別2,000円。セットにするとアミューズとアンティパスト、パンとドルチェ、コーヒーがついて税別3,000円に。時に月替わりのランチ(税別2,800円〜)やディナー(税別3,800円〜)の中に入ることもあるそうです。
ヨーロッパではジビエは冬のもの。和歌山では獣害対策もあり年中手に入るものの、基本的には12月~2月の冬季で提供。
とはいえ、ジビエのコースなど、リクエストが入った場合はオールシーズンで対応してもらえます。
非日常のリゾートステイも楽しみの1つ

緑あふれるガーデンに海に沈む夕陽、潮騒が耳に届きそうなほど海に囲まれたロケーションは、瞬時に海外リゾートのような非日常の世界へと誘ってくれます。冒頭で伝えたように、シェフが支配人ということもあり、宿泊の際に気になる食事は間違いなし。レストランでは他にも齊藤シェフのスペシャリテ「活アワビのスパゲッティ」など、さまざまな美味が楽しめます。冬には宿泊で、また日帰りでも、優雅なリゾートステイとジビエを楽しんでみてはいかがでしょうか?
Shop Information
イタリアンレストラン カーロ・エ・カーラ
住所 | 和歌山市毛見1517 和歌山マリーナイティホテル1F |
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電話番号 | 073-448-1119 |
営業時間 | 11:00〜14:30(O.S.14:00) 17:30〜O.S.20:30 |
定休日 | 無休 |
アクセス | ・阪和自動車道海南ICから車で5分 ・JR和歌山駅からバスで約40分、JR海南駅からバスで約10分、 「わかやま館前」下車 徒歩1分 |
URL | http://www.marinacity.com/hotel/restaurant/caro/ |