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古座川ジビエを五感で楽しめるお店 南紀月の瀬温泉 ぼたん荘

海、山、川の幸がバランスよく揃う メイドイン古座川の創作ジビエ

辺りには悠久の時を刻む美しい自然が広がり、澄みきった水が淀みなく流れる——そんな日本屈指の美しさを誇る清流・古座川のほとりに佇む「南紀月の瀬温泉ぼたん荘」。

耳をすませば部屋から川のせせらぎや鳥のさえずりさえも聞こえるほど静けさに包まれた贅沢ロケーションが愉しめるこちらの宿。かつ、宿泊だけでなく、日帰り温泉や食事、カフェでの休憩やお茶などを楽しむこともできる寛ぎのスポットです。


白状します。実を言うと、ぼたんというからにはイノシシがモチーフなのかと思っていました。聞くと、意外とそう思っている人が多いのだそう。

実は施設のすぐ裏手にそびえる奇岩「牡丹岩」にちなんで名付けられたというのが真相でした。玄関を入ると紀州材をふんだんに用いた開放的な空間が広がり、座り心地なめらかな紀州材の家具を配したロビー部分はカフェスペースとして寛ぐこともできます。

料理長、古座川ジビエの真髄を語る

ロビーの奥ののれんをくぐった先にある「日本料理 月の瀬」。山、川、海の恵みが揃うこの土地ならではの料理が味わえ、その看板の1つが、美しい水と熊野の山で育まれた「古座川ジビエ」です。

料理長の深海政也さんは「水が綺麗なのは山が健全な証拠。だからこそ健全な生態系ができ、いい食材が育まれる。手付かずの自然が残る古座川周辺には、最高のジビエを生む条件が揃っているんです」とその質の高さを話してくれました。

深海さんの料理は何より「素材を大切に生かす」ことが主眼。「人間だけで生きられるわけがなく、自然に生かされているというのが本来の姿。その尊い自然の恵みを食べてくれる人に喜んでもらえる料理にするのが私の仕事」。そう話しながら手際よく盛り付けを始めます。

ローストした鹿肉に特製ソースをひとかけし、地元のビオトープで育ったクレソンや無農薬のエディブルフラワーをトッピング。細く切った上で素揚げし、香ばしさと甘味を引き出した白ネギをアクセントに。あっという間にまるでアートのような繊細なひと皿が出来上がりました。

コース料理のメインディッシュでいただけるというこの「鹿肉の藁焼き」は、見た目の繊細さに思わず息を飲んでしまうほど。ローストした鹿は提供の直前に藁で焼き、軽く燻製します。味付けには「和歌山らしさを」と金山寺味噌が使われているのです。

鹿肉自体をトリミングした後に金山寺味噌や醤油で作ったペーストが入った特製の漬けダレに1日漬け込むところから調理は始まるそう。鹿肉と金山寺味噌の風味は相性もあるものの、ここでマリネすることで大豆の酵素が働き、肉質が柔らかくなるのだそう。

さらに「添え物にも地元のものを」と話す深海さん。わかりやすい食材や調味料に留まることなく、ひと皿を構成するもの全てに妥協がありません。

例えば先ほどのクレソンやエディブルフラワーもその1つです。聞くと、添え物と言っても野菜だけでなく器となっている「石」や燻製に使った藁に至るまで地元のものにこだわったというから驚きました! 口に入るものだけでなく、真にオール古座川にこだわったひと皿ということだったんですね。

進化するジビエ、継承するジビエ

深海さんいわく、最初からこの状態だったわけではなく、少しずつ進化を続けているのだとか。最初は柔らかく火を入れたいわゆるロースト肉で提供していましたが、漬けダレを変えたりと工夫を加えながらベストな味を模索し、金山寺味噌にたどり着いたそう。「昔から保存食として肉や魚を味噌に漬ける食生活はあった。いわば原点回帰ですよ」

他にもランチタイムには「古座川地美恵定食」「清流金もみじの焼肉定食」「清流金もみじの竜田揚げ定食」などさまざまなジビエ料理が味わえる他、夜の9,000円コースには「猪の古座川猟師仕立て」も付く。「猟師仕立てとは?」尋ねると、ぼたん鍋をすき焼き仕立てにした古座川周辺で主流の食べ方を再現した鍋とのことでした。

進化し、また文化の継承として、さまざまな側面でジビエが味わえるのもここならではかもしれません。

Shop Information

南紀月の瀬温泉 ぼたん荘【日本料理月の瀬】

住所 東牟婁郡古座川町月野瀬881-1
電話番号 0735-72-0376
営業時間 11:30〜14:00(OS13:30)  17:30〜20:30 ※夜は予約のみ
定休日 無休 ※年1回メンテナンス休業あり
アクセス ・紀勢道すさみ南ICから車で約50分 ・JR紀勢本線古座駅下車、車で10分
URL http://www.botansou.jp/

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