ジビエの栄養価

高タンパク・低カロリー ジビエは理想的な食資源
ヨーロッパでは現在もご馳走として振舞われ、栄養価が高いと言われるジビエ。
山をかけまわる運動量から筋肉の発達が著しく、高タンパクで低脂肪な肉質に特徴のある鹿肉。筋肉の発達に伴い、鉄分量が増加していることも魅力の1つです。
一般的に動物の肉に含まれる脂肪は摂りすぎると生活習慣病の原因になりますが、ジビエ、特に鹿肉は脂肪が少なく、その心配も減ると考えられます。
また筋肉や臓器を作るのに必要なタンパク質に加え、脂肪をエネルギーとして燃焼するために必要なビタミンB2、細胞を活性化する亜鉛、神経器官に働きかけるビタミンB12といったさまざまな栄養素が詰まっています。
豚の先祖と言われるものの、豚肉と比較してもビタミンB群や鉄分、亜鉛が豊富に含まれる猪。脂肪にはコラーゲンが多く、滋養強壮によいと言われるタウリンやアンセリンの含有量も見逃せません。
最近では認知症リスクを減らすなど、アンチエイジング面で注目のコエンザイムQ10も牛や豚、鶏の倍以上含まれています。
一方、鹿には鉄分やビタミンが豊富なだけでなく、肉としては珍しくオメガ3脂肪酸(α・リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA))やオメガ6脂肪酸(リノール酸、γ~リノレン酸、アラキドン酸)も含まれることから、最近はダイエット食やアスリート食としても注目を集めています。
共に抗酸化物質が豊富で、それぞれに栄養価の高いジビエ。
まずは日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
可食部100gあたりの成分
エネルギー (kcal) |
タンパク質 (g) |
脂質 (g) |
鉄 (mg) |
亜鉛 (mg) |
ビタミンB2 (mg) |
ビタミンB12 (μg) |
|
にほんじか ※1 | 140 | 23.9 | 4 | 3.9 | 2.9 | 0.35 | 1.3 |
いのしし ※2 | 268 | 18.8 | 19.8 | 2.5 | 3.2 | 0.29 | 1.7 |
豚もも | 183 | 20.5 | 10.2 | 0.7 | 2 | 0.21 | 0.3 |
鶏もも | 204 | 16.6 | 14.2 | 0.6 | 1.6 | 0.15 | 0.3 |
食品標準成分表2015年版(七訂)追補2017年より
※1 赤肉 生
※2 脂身つき 生
しか、いのししは部位ごとのデータなし